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修行の巻三

 

私にとってこの瞑想での一番の難関はじっと座っていることの辛さだった。子供ではないのでじっとしていることだけなら別段辛くはないのだが、何より足の痛さが辛いのである。
30分位はなんとかなるが、それを過ぎると足を伸ばして屈伸運動をしないと痛さに耐えられなくなってくる。私の場合は足の付け根が痛くなる。いろいろ座り方を変えてみたが、やはり膝を折って左右に広げる胡座型が一番安定して楽だという結論に達した。結論は出たものの痛いのは直らない。普段家でしている胡座のかきかたでは足首あたりが痺れてしまって長くもたない。足首に腿を重ねない様に並列にした状態の胡座が私にとっては最も楽なのだが、骨盤とのつなぎ目の蝶番部分が広がり過ぎて痛くなるのである。我が家は座敷き型の食事なので胡座には慣れているはずなのだが、普段いかに同一姿勢をとっていないかがよくわかる。
胡座も辛いが、無言でいる方が辛いのではないかと言われる。女性は無言でいることは何よりも辛いと言う人が多い。経験した女性に直接聞けなかったのではっきりしたことは言えないが、この瞑想の体験を女性に話すと、殆どの女性が11日(実質9日)間無言でいることに対する驚きの反応が最も強い。1日黙っていることすら考えられないと言う人が殆どだ(私の場合は、無言でいることは結構快適なのだが)。辛さの感じ方は人によって違うのだろうと思う。夕食抜きも結構辛いし、ホールでの合同瞑想(殆どがこの形なのだが)で他人の呼吸音やホール内を飛ぶ虫の羽音も、気になり始めれば耐え切れなくもなる。毎晩7時から1時間半ほど講話の時間があるのだが、この話しの中で、修行が辛くて逃げ出したくなる時が有るかも知れない、地獄にいる様に感じるかもしれないと話していた。確かに、自分の意志で来たのでなければ地獄かもしれない。さっさと止めにして家に帰るところである。
私は4日目くらいが一番つらかっただろうか。何でこんな事をしているんだろうと思ったりもした。程度の大小はあるものの、皆この時期を通り越して瞑想の安定期に入るのだろう。私にとってはちょうどアーナパーナ瞑想という瞑想法からヴィパッサナ瞑想に移るあたりが、その辛さの峠だったように思う。

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