文平の散文詩
散文詩
エッセー
ポレポレ

写真と文 石川文平

マンダラハットはジャングル地帯の上限に位置する。ロッジに着くと屋根には太陽発電パネルが設置してあった。私達の日本人グループは6名、ガイドとポーターが12名、総勢18名の比較的大きなパーティーである。ポーター達は全員の食糧とゴミを、そして私達の荷物の一部を運んでくれる。ロッジではたっぷりの食事を作りサービスしてくれる。ヨーロッパ式の登山システムである。マンダラハットのロッジの近くに大きなクレーターが有る。周囲5~6百メートル深さは数十メートル。隕石落下跡と聞いたが、これだけのクレーターが残るのだから、その時の大音響と激震は大変なものだったに違いない。キリマンジャロの裾野に落ちた隕石跡に立っていると宇宙が身近に感じられた。
ロッジを過ぎてしばらく進むとジャングルは突然終わり、潅木と草花の景色に変わる。ホオジロやノビタキに似た小鳥が潅木の間に姿をあらわす。野菊に似たものや乾燥した様な白いきれいな花が道端で目を楽しませてくれる。白い花の名を聞くとキリマンジャロ・エーデルワイスというのだそうだ。確かにエーデルワイスに似ているが、アルプスのエーデルワイスの様な可憐さはない。こちらの花は殆どが香りが強くポケットの中に入れておくとハーブのような香りを楽しませてくれる。潅木地帯を延々歩いて標高3720m地点に次の宿泊地ホロンボハットが有る。 この辺りから、また景色に変化が見られる。
潅木に混じって、ジャイアントセネシオという高さ2~3mもある、サボテンかアロエの様な変わった植物が現れる。富士山の場合3000mを過ぎると殆ど植物が見られなくなるが、ここでは4000m付近迄このセネシオという変わった植物が群生して点在する。
(続く)