知的財産権とは
知的所有権とも言われる権利で、絵画、写真など精神的な創作努力の結果としての成果物、つまり知的成果物を保護する権利の総称です。例えば、絵画、写真以外にも、発明、デザイン、作曲、小説など目に見えない財産(無体財産)に対する権利を言います。
大別しますと、著作権と工業所有権及び、その他の権利に大別され、さらに下記の様に分かれています。

              特許権(特許法)
      ●工業所有権  実用新案権(実用新案法)
■知的財産権        意匠権(意匠法)
              商標権(商標法)

      ●著作権(著作権法) 著作者人格権 同一性保持権 他
                 著作財産権 複製権 貸与権 他

      ●その他    不正競争防止法
              半導体集積回路の回路配置に関する法律
              種苗法

ここでは、インターネットを利用する皆様に関係の深い、事柄について少し詳しく説明しましょう。先ずは、著作権について説明します。そして、デジタル画像の加工処理で問題になりがちな二次著作物の話しや、写真の被写体の持っている、肖像権意匠権などについて説明いたします。フリーの画像データやフォトライブラリーについて、また、違法行為があった場合の話しなども判りやすく説明しています。


著作権 てな〜に?

著作権
著作権は、著作者人格権と著作財産権とに分けられます。表現意図を持って作った作品は、その人が何才でも、どんな職業でも、著作者として著作者人格権が発生します。その著作物に価値が有れば著作財産権が発生します。この財産権は、他人に譲渡することが出来ますが、人格権は譲渡出来ません。つまり、誰の著作物かの事実は動かせないと言うことです。私たちが一般的に写真を借りて使用する場合、著作財産権に含まれる複製権の許諾を得て使用しているのが普通です。広告や出版等印刷物にして使用するのは複製物になるわけです。元の作品を改変する場合複製権ばかりでなく改変の許諾も必要になります。一般的には作者の作品表現意図を壊さない目的であればゴミやキズの修正、トリミング程度のものは写真を貸し出す時点で了解の範囲と言えますが、厳密には作品や作家の考え方でも違いが有りますのでご認識ください。


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法務省

二次著作物
著作者に許諾を得て、その著作物を加工や付属要素を加え、別の表現意図を持った作品を作った場合、その作品は二次著作物となります。一次著作者の作品を利用した作品として、一次著作者二次著作者となるわけです。従って、三次、四次著作物及び著作者が発生する可能性もあります。但し、二次著作物以降の著作をする場合、元の著作者に許諾を得る必要があります。著作権は、それを複製したり変形したり(同一性保持権)真似したりすることを禁じているからです。



肖像権
人の命や名誉、自由等に対して認められる権利として、人格権があります。この人格権の一つとして、自分の肖像を使用する事に関して本人が独占している権利です。したがって、他人の顔や姿を勝手に何かに使用することは出来ません。但し、必要性のある報道や群衆としての一部であった場合はこの対象とならないと言われています。しかし、盗み撮りや、撮影場所によっては肖像権やプライバシー侵害にあたる場合がありますので、人物写真については、その使用途や肖像権の許諾について十分確認が必要といえます。

意匠権など
写真の被写体にはあらゆる物がなり得ます。写真には、本来の被写体以外に色々なものが写り込んでいます。風景写真の場合比較的問題は起こりにくいですが、丘に木が並んでいる土地の持ち主が、あまりにカメラマンが撮影に押し寄せるので、木を切ってしまったという話しを聞いたことがあります。建築物や造形物などは、デザインした人が存在していますので、工業所有権にふれたりする可能性もあります。そのほか、意匠権などの様に、マークやキャラクターの持っている効果を利用していると判断されれば、訴訟の対象になる可能性があります。特にキャラクターと呼ばれている人気漫画や絵本の主人公などは、背景やシャツに写り込んでいた場合でも訴訟された例があるようです。
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著作権フリーの写真?! 
最近、著作権フリーなどという表現を耳にしますが、あまり明確な表現とは言えないようです。前述の通り著作権には人格権や財産権などいろいろな権利が付随しています。少なくとも著作者人格権は、他人に譲渡できるものではありませんから、著作権フリーというひとまとめの表現は、あまり適切とは言えないのです。内容的には、初めの使用料のみで何回使っても構いませんというタイプのものが多いのですが、この場合は、ロイヤリティーフリーという表現の方が適当かと思います。
この場合でも、被写体の持つ諸権利に対して許諾が取れているとは限りませんので、個人使用の範囲ならともかく、責任あるプロの使用には、それらの問題がないかどうかの検討が必要だと思います。広告物などプロ使用で使う場合は、信用あるライブラリーを利用されることをお勧めします。

知的財産権とフォトライブラリー
フォトライブラリーは、これら知的財産権に関する管理をビジネスとしています。基本的には写真の著作者の著作財産権を管理代行するものですが、ユーザーにとって安心して使用できる写真を提供するための対応にも努力しています。しかし、前述しましたように被写体には色々な物が写り込んでいますので、何がクレームの対象になるか完璧に把握しきれない場合があります。貸し出し規定に諸権利の許諾を得ていないと明示しているのも、このような理由からです。この様な背景を理解した上で、フォトライブラリーを上手に活用すべきでしょう。不明な点は相談すれば、有効なアドバイスと共に諸権利の許諾を得ることも行なってくれる筈です。

最高裁判所

違法行為
もし、著作権法に違反した場合、著作者あるいは著作財産権所有者またはその代行者から訴訟され、裁判で負けると著作権法に則って罰せられます。この時、刑事罰となり、懲役又は罰金刑に処せられます。以外に感じる方も多いかと思いますが、前科の付く刑事事件あつかいなのです。著作権について十分理解して、安心した写真の利用をして頂きたいと思います。
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